「リサイクル料金と言うのを聞いたことがありますか?」これは自動車を廃車にするための処分費用を前払いする制度のことを言います。
車のボディーは鉄なのでリサイクルできる部分が多いのですが、それでも2割は再利用できず、エアコンのフロンガス、エアバッグなどを処理するのにお金がかかります。
その処分費用を払いたくない業者が不法投棄をすることが問題となり、リサイクル料金を廃車にする時じゃなく、前払いで取ろうという制度になります。
廃車にするならリサイクル料金を使うことになるので問題ないのですが、買い替えでクルマを売る場合はどうなるでしょうか?
結論から言いますと愛車を売却する時にリサイクル料金は返ってきて、新しくクルマを買うときに支払うことになります。
今回はどのタイミングでリサイクル料金を支払うのか、中古車査定のときに注意すべきポイントについて解説をさせていただきます。
クルマを買うときに必ず支払う
リサイクル料金は新車・中古車に限らず購入時に必ず支払う必要があります。
ちなみに平成17年よりも前のクルマの場合は、車検のときに支払う必要があります。なので全ての車がリサイクル料金を払ってることになります。
「そうは言っても払った記憶がないんだよな…」と思ってダッシュボードを探してみると、車検証・自賠責保険・重量税などをまとめて入れてる所に入ってました。
私の愛車、スズキのスイフトスポーツの場合は9990円となってました。コレは車種によって差があり、公益法人である自動車リサイクル促進センターによると6000円~18000円程度が相場となっているようです。
- 車を買うときにリサイクル料金を支払う
- 愛車を売却するときに返ってくる
- 相場は6000~1万8000円
リサイクル料金一覧表
先ほどリサイクル料金の相場は6000~1万8000円と書きましたが、具体的にいくら支払い、売却する時に返ってくるのか調べてみました。
そうは言っても全車種を載せるとハンパない量になるので、トヨタ自動車の公式サイトより一部抜粋します。
車種 | 年式 | リサイクル料金 |
ヴィッツ | 2005~2009年 | 8870~1万890円 |
アクア | 2011年~ | 9000~9850円 |
プリウス | 2015年~ | 1万1350円 |
マークX | 2004~2008年 | 1万2690~1万3290円 |
クラウン | 2008年~ | 1万4550~1万6850円 |
アルファード | 2015年~ | 1万6420円 |
ちなみに同じ車種でも型式によってリサイクル料金は違いますし、同じ型式でもグレードによって差があります。
例えばプリウスの場合、2003年~2008年の型だと1万1180~1万1780円、2009~2014年の型式だと1万700~1万2960円となります。
調べた感じ排気量が小さいコンパクトカーは安く、2000CCを超えるセダンになると少し高くなり、高級セダンやミニバンになるとさらに高くなっていました。
具体的に自分の車がいくらなのかは、リサイクル券を探して見ることをおススメします。私と同じで払った記憶はなくても、必ず支払っていますので。
査定時にリサイクル料金が含まれるかチェック
新車・中古車に限らず購入したときにリサイクル料金を支払い、中古車を買取りしてもらうときにリサイクル料金を返してもらいます。
廃車にする時にリサイクル券を使うことになりますが、多くの人は廃車になるまで乗り潰すことはなく、その前に買い替えるのでリサイクル料金は愛車の売却時に返ってくることになります。
ここで注意をして欲しいのは売却する時、買取り価格にリサイクル料金が入ってるかどうかです。
もしあなたの愛車が買い取り価格100万円だったとします、そして仮にリサイクル料金が1万円だった場合は、「買い取り価格+リサイクル料金」で合計101万円になるわけです。
それにも関わらず100万円で売却した場合、リサイクル料金の1万円を損したことになります。
じゃあその1万円はどこに行ったのかと言うと、中古車買取業者の懐に入るわけです。ようするにリサイクル料金をピンハネされたと言うことです。
悪徳業者ばかりではないが確認は必要
多くの人はリサイクル法についての知識がないので、中古車の買取り価格にリサイクル料金が入ってるかどうかまで確認する人はいません。そして買取業者としてはわざわざ言う必要はないので、ピンハネしやすいことになります。
モチロンほとんどの中古車買取業者はピンハネなんてしません。ただ一部の悪徳業者はリサイクル料金のことは黙っておき、お客さんが何も言わない場合は自分の懐に入れるわけです。
なので買取価格の見積もりを出してもらった時、リサイクル料金についての項目があるか必ずチェックしましょう。もし書いてない場合は店員さんに質問をしてくださいね。
査定額にリサイクル料金が含まれているなら問題ありませんが、もしも入ってないなら損をすることになりますので要チェックです。
- 一部の悪徳業者がリサイクル料金をピンハネする恐れがある
- 査定額にリサイクル料金が含まれてるかチェック
- 含まれてるか不明なときは店員さんに質問すべし
まとめ
それではココまで解説したリサイクル料金についての内容をまとめます。
- 新車・中古車に限らず購入時リサイクル料金を払う
- 愛車を売却する時に返してもらえる
- 売却前、査定額にリサイクル料金が含まれてるかチェック
- 買取価格に入ってない場合は質問する
新車・中古車に限らず購入時にリサイクル料金を払っています。記憶がない方はダッシュボードを調べてみましょう、車検証・自賠責保険などの書類の中にまぎれてますので。
リサイクル券は廃車するときに使うことになりますが、多くの人はその前に愛車を売って新しいクルマを買います。なので売却時にリサイクル料金は返金されます。
ほとんどの中古車買取り業者では査定額にリサイクル料金が含めて計算します。しかしごく一部の悪徳業者はリサイクル料金を買取り価格に含めずピンハネする恐れがあります。
なのでリサイクル料金が査定額に含まれてるか分からない時は店員さんに質問し、もし入ってない場合は文句を言いましょう。
気が弱くて言えないという方もいるでしょうが、黙っていると損しますので勇気をだして言うようにしてくださいね。