「掘り出し物が見つかってラッキー」と安く中古車を買ったのもつかの間、あとから不具合が出てきて、実は事故車だから安かったのか…と分かることがあります。
トヨタ、ホンダなどのディーラーから新車を買う場合は、当たり前ですが事故車の心配はありませんし、メーターの改ざん、修復歴を偽って販売されることはありません。
しかし中古車販売店の一部には法の目をかいくぐり、悪質な手法で販売してる業者がいるのも事実です。
多くの中古車販売店はまっとうな商売をやっていますが、我々のような買う側としては、どこが優良店で、どこが悪質販売店か分からないのがネックです。
そこで今回は中古車悪質販売店にだまされて損をしないために、事故車を見抜く方法をご紹介します。
左右対称か?
それではまずは車の外観点検で見るべきポイントについて解説をさせていただきます。
- ボディー、フレーム、ランプ類は左右対称か?
- ボンネット、ドアの隙間は均一か?
- ナンバープレートにへこみはないか?
- 外観点検で事故車と分かったら購入を見送る
まず最初は車が左右対称かどうかです。一部の車種はデザイン性のためにわざと左右非対称になってるケースがありますが、ほとんどの自動車は左右対称の設計になっています。
もし左右でフレーム、ボディーの形状が違ってる場合は事故による変形、もしくは悪質販売店がごまかすために部品を交換してる可能性があるので要注意です。
またヘッドライト、ブレーキランプ、ウインカーの左右非対称があった場合も事故車の可能性があります。
ドレスアップのためにレンズを交換する人もいますが、片方だけ交換するようなアンバランスな改造はしないので、左右が違うと言うことは事故で片側だけを修復した可能性が高いです。
ほかに外観点検でチェックするポイントは?
あとボンネット、ドアを閉めた状態での隙間の確認もしておきましょう。自動車は精巧に作られているのでボディーとドア、ボンネット、トランクの隙間は均一です。
しかし事故車でフレームが曲がってしまったり、中古車悪質販売店がごまかすために修理、交換をしてると隙間が均一じゃなかったり、ヒドイ場合はボンネットを閉めた状態で横から見ると浮いてることもあります。
またナンバープレートがついてる場合はへこみ、曲がりがないかも点検しましょう。ふつうに走ってる場合、ナンバープレートはへこむことがない箇所なので、見て分かるレベルで曲がってる場合は追突事故をした事故車かもしれません。
内部点検と違って自動車を外から見るぶんには店員さんを気にすることなく見れます。中古車販売店にはたくさんの自動車が並んでますので、まずは価格、車種、ボディーカラーで絞りましょう。
そのあと先ほど紹介したボディー、フレーム、ヘッドライト、ウィンカーなどが左右対称になってるか、ボンネット、ドアの隙間が均一でバラツキがないか、ナンバープレートにへこみ、曲がりがないかチェックするようにしましょう。
内部点検のポイント
外観点検をして問題がなくてもまだ契約をしてはいけません。外だけじゃなくて内部点検もしてから事故車かどうか判断しましょう。
- ボンネット内部の溶接部を見る
- ボルトの塗装は剥げていないか?
- ドアのシーリング加工を左右前後で比較する
まずボンネットを開けてヘッドライト周辺部をみます。このあたりに溶接跡がある場合は事故をして修理をしたことが分かります。例えば右側に溶接跡があり、左側はキレイな場合は右側をぶつけた可能性が高くなります。
次にボンネット内のボルトを見ます。ボルトは塗装されており、外したら塗装が剥げてるので分かります。つまりボルトの塗装が剥げてる=部品を交換したと言うことになります。
部品を交換した理由が経年劣化によるものなのか、事故によるものかで話が変わってくるので、中古車販売店の人に質問をするようにしましょう。
次にドアを開けて縁を確認します。自動車のドアは雨水が侵入しないようにシーリング(シーラー)という加工をしています。
このシーリング加工はキレイになっていますが、事故でドアに衝撃を受けた場合、シーラーの形状が崩れたり、曲がったり不均一になるので事故車だと分かります。
また左右で明らかに形状が違う場合はドアを交換したことが分かります。基本的にドアを交換することはありませんので、事故車である可能性が高くなります。
内部点検では左右の溶接部を見比べてアンバランスになってないか、ボルトを取り外したことによる塗装の剥げがないか、ドアを開けて縁をみてシーラーにバラツキがないかチェックしましょう。
まとめ
それではココまで解説した事故車の見分け方をコンパクトにまとめてみます。
- ボディー、フレーム、ランプ類は左右対称か見る
- ボンネット、ドアの隙間は均一かどうか見る
- ナンバープレートに曲がり、へこみはないか確認
- ボンネット内部の溶接部を見る
- ボルトの塗装は剥げてる場合は部品を交換してる
- ドアのシーリング加工を左右前後で同じかみる
ボディー、フレーム、ランプ類が左右非対称な車種はほとんどないので、左右が違うと言うことは事故による修復をしてる可能性が高いです。
またドアの隙間が均一でない場合、ボンネット内部の溶接部が不揃い、ドアのシーリングが左右前後で違ってる場合も同じことがいえます。全体的に左右非対称というのは怪しいくらいに思うようにしましょう。
またボンネット内部のボルトの塗装が剥げてる=部品交換をしたと言うことになるので、事故で部品を替えたのか、劣化で交換したのか店員さんに聞くようにしましょう。一部だけボルトの塗装がはげてたり真新しい部品がついてる時は要注意です。
ここまで中古車悪質販売店の手口にひっかからないために事故車の見分け方を解説しましたが、素人レベルだと判断が難しい点もあると思います。
また不具合があり店員さんに質問をしてみても、アレコレと理由をつけて煙にまかれることがありますので、なるべく大きな中古車販売店、信頼できるお店から買うようにしましょう。
事故車なのに黙って売ってるような中古車悪質販売店だと、ちゃんとした自動車でもなんだか心配になりますし、アフターサービスも雑にやりそうな悪いイメージがあります。
その点、事故車、修復歴のあることを正直に言ってくれるお店の方が好感が持てますし、アフターケアも良い可能性が高いので、信頼できる中古車販売店で購入してくださいね。