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自動車の個人売買は自分が売るにしても、買うにしても、業者の中間マージンがないぶんお得になります。

しかし業者が間に入らないと言うことは、不具合やトラブルがあった時、自分で解決しないといけないので良いことばかりではありません。

ちなみに個人売買のマッチングサイトがありますが、あれは売り手と買い手をつなぐための場所であって、トラブルがあっても対応はしてくれません。つまり自己責任になります。

そこで今回は個人売買で損をしないために、押さえておくべき車体のチェックポイントを解説します。

記事は下に続きます。





ココだけは見ておきたい4つのポイント

まずは中古車の個人売買をするときに、確認して欲しい点は以下の4点です。

ポイント
  • 外装の傷、凹み
  • 内装の汚れ、臭い
  • 事故歴・修理歴の有無
  • 年式・走行距離

まず車のボディー、バンパー、ガラスなどの外装に傷、へこみがないか調べます。実物を見れるなら丹念にみることが出来ますが、ネット上でやりとりをする場合は、写真をみて判断することになります。

写真だけでチェックする場合はどうしても限界がありますし、売り手が傷が分かりにくいように上手く撮影したり、画像を加工された場合は見抜くのが難しくなります。

個人売買で納車されたあとに、ちょっとした外装の傷・凹みを見つけても、損害賠償を請求することは出来ません。

走行できない、エンジンがかからない、事故車だったなどの重大な問題があればまだしも、ボディーの傷・へこみくらいでは損害賠償を請求や、キャンセルをすることはできません。

なので購入前に実物を見れるチャンスがあるなら、見落としがないように丁寧に点検するようにしましょう。納車後に見つけても後の祭りですので。

もしネットの画像だけで判断する必要があるなら、気になるところは事前に質問して、撮って欲しい箇所があれば追加で写真を撮ってもらうようにしましょう。

外装だけじゃなく内装も見る

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また内装の傷、シートの汚れ、タバコの焦げ跡などもチェックしたいところです。

コレも外装と同じで実物を見れるなら丁寧に調べれますが、写真だと限界がありますし、タバコやペットの臭いなどは写真では判断しようがありません。

禁煙車として売ってるにも関わらず、タバコの臭いがめちゃくちゃする場合は文句を言えますが、ペットの臭いの場合は売り手からわざわざ言ってくることはありません。

なので外装の点検だけではなく、内装もきちんとチェックするようにしてくださいね。

あとエンジンルーム内の点検ですが、汚れ・サビ、各種オイル・冷却水のもれなどを見るのですが、車について詳しくないと見ても分からないので、クルマに詳しい友人と一緒にいき、点検してもらうことをおススメします。

外装・内装のチェックポイントについては前に記事にしてますので、そちらの方も見てください。

中古車査定についての記事ですが、個人売買の場合は自分が点検する立場になりますので、キチンと確認しておきましょう。

事故歴をごまかされてないか?

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修復歴があると中古車の価格はガクッと下がるので、少しでも高く売るために、「バレなきゃ大丈夫だろ」と言う感じで、事故歴をごまかして売ろうとする人がいます。

売り手が事故車だと知ってたにも関わらず、確信犯で黙って売った場合は、売買契約をキャンセルすることができます。

しかし売り手が元のクルマを中古で買った場合、つまり2オーナー以上の車だと、事故歴・修復歴に気付かずそのまま乗っていたと言うケースがあるので、その場合は損害賠償の請求は難しくなります。

しかも契約書に「暇疵担保責任を負わない」とある場合、訴えても負ける可能性が高く、泣き寝入りをすることになるので注意が必要です。

走行距離メーターの改ざんに注意

中古車の年式・走行距離は基本的な情報なので、言われなくても確認すると思いますが、個人売買の場合は走行距離メーターの巻き戻しによるトラブルがあります。

中古車は同じ年式でも走行距離が少ないほど高く売れるので、メーターを改ざんする不届きものがいるわけです。

例えば実際は8万キロ走ってるのに、メーターを改ざんして3万キロにすれば、価格をアップさせることができると言うわけですね。

メーターの改ざんはプロの業者ならまだしも、素人には見破るのが難しくなります。車体を見たとき、走行距離が少ないわりには傷が多かったり、部品がへたってたり、塗装が色あせてたりする場合は怪しいですね。

ただ日ごろからメンテナンスを自分でしたり、もともと車が大好きで整備の知識が豊富でもない限り、パッとみても見抜けないものです。そんな時は整備点検記録簿を見るようにしましょう。

整備点検記録簿を見ればどのタイミングで部品の交換、修理、分解、給油をやったのか分かります。

もし整備点検記録簿がないと言われた場合、その売り手はズボラな性格、もしくは見られたらマズイから隠してる可能性があるので、別の人から買った方が良いです。

トラブルを避けるためにすべきこと

先ほど書いたように事故車だと言わず売りつけようとしたり、メーターを改ざんして価格を上げるなどの違法行為をする人がいます。

個人売買を利用する人、みんながみんなそうではありませんが、こちらからは誠実な人なのか、不正をする人なのか判断のしようがありません。

トラブルがあった時のために瑕疵担保責任(かしたんぽせきにん)と言って、修復歴を隠して売られた場合、売買契約自体をキャンセルしたり、損害賠償を請求することができます。

また購入前には装備されていたものが納車後にはなくなっていた場合もこの法律を適用できます。簡単にいうと「不具合を黙って売ろうとする、悪い人から守ってくれる法律」です。

これがなかったら傷・修復歴を隠して売っても良いことになるので、買い手を守るために法律として決められてるわけです(個人売買の場合は購入から1年間、損害賠償や修理の請求ができます)

契約書の作成は必須

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ただ先ほど説明した法律は契約書に記載してないと使うことが出来ません。

口約束だけで書面での取り決めがない場合、納車後に不具合が見つかっても文句を言えないので、泣き寝入りをすることになってしまいます。

また契約書がなかった場合、入金をしたのに車が納車されない危険もあります。「そんな契約をした覚えはない」と言われたら、証拠がないので訴えても負ける可能性がありますので。

瑕疵担保責任についてはモチロンですが、それ以外にも購入価格、引き渡し方法、各種手続きなども書いておかないとトラブルの原因になります。

自動車は高い買い物になるので、言った・言わなかったという水掛け論にならないよう、あとで泣き寝入りをしないよう、口約束を信用せずちゃんと契約書を作るようにしましょう。

ちなみに売り手から契約書の作成を拒否されたり、瑕疵担保責任について記載しないように言われた場合、そのまま相手の言いなりになってるとトラブルになる可能性が高いので、個人売買を中止して別の人から買うようにしましょう。

まとめ

それでは個人売買での車体のチェックポイント、トラブルを避けるためにすべきことについて説明したので、復習がてらまとめてみます。

ポイント
  • 外観・内装をチェックする
  • 事故歴・修復歴がないか点検する
  • 整備点検記録簿をみて変な所がないか確認する
  • 契約書の作成は必須
  • 自分が不利になる契約の場合は中止する

ボディー・バンパー・窓ガラスの傷、へこみ等の外装のチェック。内装のシート・天井の汚れ・タバコやペットの臭いを丁寧に確認しましょう。

ネット上の写真だけで判断する場合はどうしてもリスクが上がりますので、買う前に根掘り葉掘り質問して、少しでも抜けを減らすようにしてください。

事故歴・修復歴、メーターの改ざんなどの違法行為をする人もいるので、その可能性を疑いつつ点検するようにしてください。我々は整備のプロじゃないので完璧には分かりませんが、注意するに越したことはありませんので。

また車体のチェックだけで済ませるのではなく、後からトラブルにならないよう、契約書の作成は必ずするようにしてください。口約束では裁判になったときドロ沼化しますので、必ず書面で残すようにしておきましょう。

個人売買はクルマを高く売れる可能性があるぶん、どうしてもリスクが上がるのでトラブルになりがちです。なので利用する時はしっかりと調べてから利用するようにしてくださいね。